まず、前回と前々回の力の描き方と運動方程式の立て方を糸口にして、以下の問題を考えてもらいたい。最低10分は本気で考えてみること。
数回後に話すエネルギー保存則も使うことは、進行の都合上お許しいただきたい。
問 題
一端が支点Oに固定された長さdの軽い糸の他端に、質量mの小球をとりつけ、支点Oと同じ高さから、糸をはって静かに手放した。(図1)
糸が鉛直と角度θをなす位置を小球が通過したとき(図2)、糸の張力はいくらか。

まずは、円運動の運動方程式のたて方を紹介しよう。基本的に、注目しているある瞬間の絵をかいて、力を記入するという作業は同じである。
①図をかく。
円運動においても、「どの瞬間」・「どの物体」に注目するか?という発想に変わりはない。
また、物体の図をかくと同時に、物体の速度を記入すること。
これは、③で加速度を考える際、速さの向きが関係するからである。
②物体にはたらく力を記入する。
これについては、手順1を踏襲すること。
③物体の加速度の向きを意識する。
円運動をしている場合、加速度の向きは円の中心向きである。
④運動方程式をたてる。
円運動をしている物体に対しては、いつも円軌道の中心方向について運動方程式をたてること。
等速の場合も、等速でない場合も加速度の中心向き成分は、であるから、運動方程式は以下の形で記述すると問題を解く際にいいことが多い。

これまでと同様、右辺の力をかくとき、符号に注意すること。
力の向きが円の中心を向いている場合は+、中心と逆向きの場合は−である。
円運動の問題を考える場合に重要なのは、いつも中心がどこかを気にとめておくことである。


















